地底たる謎の研究室

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映画「ブレードランナー 2049」のメインテーマは二つ存在した



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題名:映画「ブレードランナー 2049」のメインテーマは二つ存在した
報告者:ログ

 映画「ブレードランナー 2049」は、映画「メッセージ」の監督としても有名であるドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品であり、オリジナルの「ブレードランナー」の監督であったリドリー・スコット氏は、製作総指揮に回って出来上がった作品である。オリジナルが1982年に製作され、映画内の舞台は2019年であったのに対して、「ブレードランナー 2049」はその名の通り、2049年を舞台にしている。なお、両映画内では30年の時を経ており、その間をうまく繋ぐように3本のクオリティの高いショートムービーが作成されたことは、この記事でも取り上げた。
 「ブレードランナー 2049」が公開されたのは、昨年の2017年であり、映画製作で言えば35年の年月を経て続編が作られている。元のオリジナルは、公開時は興行成績が振るわなかったものの、その後にカルト映画化して熱狂的なファンも多く、SF映画ファンであるなら、よく知る事実である。さらに、アメリカでは、1993年にオリジナルの「ブレードランナー」は国立フィルム登録簿に永久保存登録され、映画として一つの金字塔ともなっている1)。それゆえに、続編は難しいとされてきた。しかしながら、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督はその期待を裏切ることなく、良作品として「ブレードランナー 2049」を製作し、オリジナルの雰囲気を損なわずに「ブレードランナー」の世界観を発展させた。
 このドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による「ブレードランナー 2049」の音楽は、Hans Zimmer(ハンス・ジマー)氏とBenjamin Wallfisch氏の両氏によって手がけられている。Hans Zimmer氏は、映画音楽界ではすでに著明な人であり、その作例は文献2)を参照していただければよいが、1994年のディズニーによる32番目の長編アニメーション映画「ライオン・キング」でアカデミー賞を受賞した大御所でもある2)。方や、オリジナルの「ブレードランナー」といえば、ギリシャのシンセサイザー奏者・作曲家であるVangelis(ヴァンゲリス)が音楽を手がけ、元々は音楽家としても著明な方である。「ブレードランナー」のオリジナル・サウンドトラック盤に関しては、Vangelis自身が「当時の他の活動と異なる音楽性で制作された」という理由で発売を急遽拒否したため発売されなかった経緯があったものの3)、オリジナルの映画「ブレードランナー」には欠かせない音楽性ともなっている。ところが、Hans Zimmer氏は音楽性でも「ブレードランナー 2049」を手堅く世界観を構築し、これも「ブレードランナー 2049」の成功の要因の一つにもなろう。
 実はHans Zimmer氏の「ブレードランナー 2049」の音楽テーマに先駆け、Youtubeではこの映画に対するメインテーマともなるであろう曲が公開されていた。それがVitaliy Zavadskyy氏による「Replicant Dreams」4)である。あまりにも男前な曲だったので、長らくこれが「ブレードランナー 2049」のメインテーマだとばかり思い込んでいた。曲だけでなく、氏(図)も男前であるが...。



図 Vitaliy Zavadskyy氏5)

1) https://www.sankei.com/premium/news/171028/prm1710280017-n1.html (閲覧2018.5.4)
2) https://ja.wikipedia.org/wiki/ハンス・ジマー (閲覧2018.5.4)
3) https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴァンゲリス (閲覧2018.5.4)
4) https://www.youtube.com/watch?v=xJ9OXyTaj6U (閲覧2018.5.4)
5) https://soundcloud.com/vitaliyz (閲覧2018.5.4)

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