題名:恋の炎で肉もじゅーじゅーと焼けとる
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
バスに揺られること2時間30分以上。思ったよりも時間がかかった。ぶらり途中下車の旅して、「おやおや、こんなところで」というハプニングも期待したが、意外や意外、そのハムスターは、
「Yukoちゃーん。待っとってな~」
と、僕のスマホでYukoさんを検索するたびに、たびに、旅で、バスの中で、僕のカバンの中で、デレデレしほーだい。別の意味で「おやおや、こんなところで」という状況が続いた。
「ほら、みてみ。これこれ。この前、遊びに行った時も、こんな感じやったわ。チュッてな(図)。ええの~。これが、ワイの彼女のYukoちゃんや。どうや、ええやろ~。チュッチュッ。じぶん、やいたんとちゃうかぁー。でも、やけへんで。そんな熱量じゃ、目玉焼きもやけへんで。ワイの熱量の方がまさっとるがなぁー。むふふ」
図 Yukoさん1)
「でも、そんな熱量だったら、幹事ちゃんも焼けますね。きっと焼けますよね」
「もちろんや。じゅーじゅーとしっとで、肉も2929(この物語)しく焼けとるでー。それが恋の炎や。恋の炎のせいなんや。でもな。幹事ちゃんとは、むかしからのふるーいつきあいやねん。だからな、こくられた時、どないしょ、と思ったわ。聞くところによると、随分と前から、幹事ちゃんの気持ちが、友達以上、恋人未満やったらしく、いつになったら私の気持ちを分かってくれるのかしら、ワイさまと恋人に…って思っとったみたいやわ。もー、罪やで。これって、罪やで。色男のワイのせいやで。ほんま、むふふ」
「ところで幹事ちゃんとはどなたなのでしょうか」
「まー、そーあわてなさんな。今、スマホで呼び出すさかいに」
そう言って、バス停で僕のスマホでかってに電話した。
「ワイや。ワイ。着いたで。Milazzoに着いたでー。今、お客さまと一緒なんや。そんでな、バス停に迎えにきてほしいんやわ。たのむわ」
1) https://www.pinterest.jp/pin/841399142863382414/ (閲覧2019.9.30)
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