題名:過去とのつながりを帯び
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
気を失った僕は、その後、奥の部屋の布団の中に寝かされた。メガミ・エナイさんは僕の額に手をかざし、呪術を施した。何度も繰り返してA Love Supremeと唱えた。そして今、瞑想に走っている、そんな僕の魂(図)は、至上の愛でのライブ(ラ・愛撫)でもって、過去とのつながりを帯び始めていた。それは、ジョン・コルトレーンを中心に、マッコイが、ジミーが、エルビンが、神に捧げたカバラでもあった。
図 魂1)
「あなたの名前は」
「キザワ・ミチオです」
「あなたの祖父は?」
「ヤナチェク・トーベ・ブロンスキーです」
「あなたの祖母は?」
「キザワ(ブロンスキー)・トミヨです」
「あなたの父は?」
「キザワ・ブロンスキー・イサクです」
「あなたの出身は?」
「ポーランドです」
「ポーランドのどこ?」
「ワルシャワです」
「では、日本ではないのね」
「そうです」
「あなたの死因は?」
「ガスです。チクロンBによる毒ガスです」
「それは誰の仕業なの?」
「Schutzstaffel です」
「Schutzstaffelとは?」
「SS(ナチス親衛隊)です」
「あなたは今どこにいるの?」
「どうやらガス室の中です。Schutzstaffelの罠にはめられました。でも、僕の中には僕がいる」
「それは誰ですか?」
「キザワ(ブロンスキー)・ミチオです」
「それは、あなた自身なの」
「そうです」
1) https://www.pinterest.jp/pin/454863631119667556/ (閲覧2021.3.27)
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