地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

農協牛乳だった。



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:農協牛乳だった。
報告者:ダレナン

 本物語は、この物語の続きです。

 僕が深い眠りの中に落ちていた時、それはDeep睡眠であったが、電流スピナーはまったく揺れることなく、睡眠を妨げることなく、巡行していた。りどるもオート運転でもって見事な鼻ちょうちんで寝ている。

 同時に、その時分、わたしはAwakeし、食事をしていた。

 近年はネットでの買い物が主流で、食料もネットでこと絶たなくなった。所謂、新鮮な食材は別荘を管理してくれているエザワさんから、それこそ毎年毎月イモをもらう。も、近年はエザワさんも年をとったみたいで「最近、めっきり畑仕事がおっくうになってね。キザワさんごめんね。今はこれだけしかイモがないのよ」といって渡してくれるイモの数は以前の1/5ほどになっていた。「いや、別にいいですよ。いつもありがとうございます」とわたしは伝えた。エザワさんは申し訳なさそうに「時々、町に買い出しにいったついでにキザワさんに新鮮なものをあげますね」という。わたしはその気遣いに「ありがとう」と答えるしかない。ただ、その買い出しのものが新鮮なグミであったならば、それはいつか吉良上野介吉央として赤穂浪士される。でも、それに対して2014/8/19 19:06に、桐原史郎さんは「忠臣蔵を勉強してください。新撰組とは直接関係ありません」1)と問うた。なんだか同じ出来事のようだった。その”同じ出来事のようだった”という考えが、明らかに勉強不足だった。「桐原史郎さん、ごめんなさい」。
 でも、違う。かつての僕は、あれほどイモばかり食べていた生活であったとしても、今のわたしにはすでにイモのみの生活はない。だがしかし、放屁は段々と濃くなる。それでもわたしは、Amazonの食料品のコーナーに頼って日持ちする食料をタイムセールすることで安住、あずみ…? アナウンサー?、あんじゅう、いや生存を得るのだった。それだけでも、充分に今の世の中、生きて行ける。生存できる。実に、便利なシステムだった。「まっ、それでいいか…」と思えた。
 ふとAmazonでは、新鮮なグミでなく、シリアルがタイムセールされていた。賞味期限は大丈夫だろうか…と心配しつつも、わたしはそれをポチった。一刺しで一指しする買い物だった。Amazonからは「ありがとうございます」というメッセージがわたしの眼中に注がれた。
 それは、Primeで翌日にはすぐに届いた。そのシリアルを皿に開け、エザワさんから新選組なもらった牛乳をそれにかけた。シリアルは日持ちする。でも、牛乳は日持ちしない。それでも、イモの収穫が少なくなったエザワさんは、「これで勘弁してね」と今朝、渡してくれた新鮮なグミではない牛の乳、農協牛乳だった。その雰囲気は、素晴らしぐらいに空耳アワーしていたのだった。



図 空耳アワー2)

1) https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11134375776 (閲覧2021.4.28)
2) https://www.youtube.com/watch?v=YujhHoBrwf4 (閲覧2021.4.28)

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