題名:あなたを待っている!報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 Moon Townで次第に増えていった犯罪は、主に食料に関するものであった。やはり人は食べていかないと生きてはいけない。新新時代のノアの箱舟が進行し始めた当初は、宇宙食も残さ…
題名:平和な秩序が崩れ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 真っ白なベッドで固定されていた僕は、身動きが取れなかった。いや取れないというよりもあまりにもそのフィット感に驚いていた。まるで、空中に浮かんでいるような、そんな気分がし…
題名:真っ白なベッド報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 その部屋に入ると異様な雰囲気に包まれた。ダオッコ博士の特別の秘密の部屋とでも言うべき魅力に満ち溢れ、部屋の中央には真っ白なベッド、そしてそれを囲むように奇妙な形状をした機…
題名:その一心報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 提案した時、ダオッコ博士は難色を示した。それも当たり前だ。Moon Townに限らず、地球でも個人の記憶を勝手に操作することに対しては、厳重に戒められている。場合によっては法律でかなりの…
題名:データに付与する報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 ダオッコ博士:「ツキオくん、じゃぁ、そこに座って…」 ダン・ダオッコ博士の研究室に訪れたのは久しぶりだった。前回は、1年前ほどだったろうか。その時は、Moon人の捜査に関わるDN…
題名:ダオッコ博士に報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 キーコがこの世を去ってから、月の世界を去ってから、彼女はどこに行ったのか未だに分からなかった。月の世界のどこか遠くにまで闇の中、独りで足を運んで、そこで制服(宇宙服)を脱…
題名:その肢体報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 僕もキーコも第3世代のMoon人だった。200年前にフランコ・ハバド氏による新新時代のノアの箱舟が実行され、牛(ぎゅう)、豚、ニワトリなどの動物、麦や米などの植物、そしてわずかの昆虫を…
題名:ぼんやりと過ごす報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 この世から、正確にはMoon Townから姿を消したキーコを、ツキオは必死で追い求めた。キーコはどこかにいるはず。そのたびに、傍にいた時のキーコの動作、行動、そして、その愛らしい…
題名:すべてのデータ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 そばに居る。キーコがそばに居る。それを意識すると、あの音は鳴らなくなくなった気がした。気にも鳴らなくなっていた。木でセミが鳴いていたとしてもだ。ミーンミーン、ツクツクホー…
題名:心の揺れ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 ツキオ:(あー、僕は生きている。生きているんだ。キーコと一緒に) キーコ:「ツキオ。素敵だったよ…。大好き…」その後、Floatingしながら、Floating with youしながら、幽体離脱したあの…