題名:一台の軽トラ
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
シャワーを浴びた後(この物語)、仕事場に向かった。組合にはすでに琉花が来ていた。「るか~…」どうやら大山に行く日程を早く決めたいような様子だった。
「カツオくん。おはよー。昨日電話で話した大山、いつ行く?」
「そうだなー」、組合の日程を確認した。来週末あたりなら予定がつきそうであった。
「来週末、あたりどうかな。このぶんだと天気もよさそうだし」
「わかった。予定あけとく。それ、で…、明後日に晴美と行く宍道湖のことだけど、もしかしてカツオくんのバイクで行くの?」
「車持ってないし、そのつもりだけど」
その時、琉花の顔が一瞬曇ったような気がした。
「バイクはやめて。友達の晴美とはいえ、バイクでどこかに行くのは、わたしだけにしてほしいの。お願い…」
「分かった。じゃあ、伯父…組合長に軽トラ借りれるか、聞いてみるよ」
聞いてみると、一台の軽トラが使えるようだった。
「軽トラで行けるみたいだ。伯父…、組合長が貸してくれることになった」
「カツオくん、ありがとう。じゃぁ大丈夫だね、ちょっと安心した」
「大丈夫って…」
「いや、なんでもない…よ」
なんだか琉花に見抜かれている気がした。やはり晴美さんの夢のことは、琉花には言わない方がいい。そう、判断した。
図 オールペン軽トラ1)
ただし、その軽トラ(図)は伯父がオールペン(全塗装)した愛車のようであり、「カツオくん、大事に乗ってくれよ…」とくぎを刺された。なんでも、ローラーならではのムラやスジが目立ちにくいマットカラーをベースに開発された塗料およびDIYキット。エアコンプレッサーやスプレーガンも必要なく、伯父でも簡単にオールペンして完成させたようだった1)。作業は2人がかりで8時間程度かかったとのことであった1)。
1) https://www.automesseweb.jp/2016/10/16/11753 (閲覧2020.2.5)
From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。
一台の軽トラ
「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”