地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

アパートの部屋で

題名:アパートの部屋で報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 硬直しているリトルを抱えて、僕は川の、そのに僕は向かった。リトルを拾い上げたありあけみかんの小さな箱はそこにはもはやなかったが、その場所に僕は穴を掘った。穴にそっとリト…

Sacrifice of the Deadの真実

題名:Sacrifice of the Deadの真実報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 途中、目が覚めた。横にリトルが居た。先頃までの苦しそうな感じはなく、どうやら抗生物質も効いているようだった。彼女は、今では、布団の中で心地よさそうにすやすやと…

いけにえ、になった

題名:いけにえ、になった報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 僕は血が滴り落ちるリトルを抱えながら、シャツでリトルの患部を覆った。血は落ちることはなくなったが、明らかにリトルの体は弱っていた。そのまま、ゲツベさんへの挨拶を早々に…

血が滴り落ち

題名:血が滴り落ち報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 一度でもそこに雲が覆いかぶさると、空は見えなくなる。太陽の光も届かない。でも、それが一度だけでなく普通になると、空を仰ぐことはできない。いわゆるそれが当たり前となると、あた…

”洗脳”

題名:”洗脳”報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 純潔を保ちつつも汚れるとはこのことかもしれない。そう思えたのはもっと後の事だった。 その日の勤務を終え、帰り際に「リトルおいで」を呼ぶと、僕に近寄るリトルには、何だかいつもと違う表…

”あやす”

題名:”あやす”報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 気がつくと窓のカーテンの隙間から朝日が漏れ、すでに夜明けを迎えていた。二度寝だったが、すっきりした感じがした。時計を見ると、8時ちょうどだった。汗でぐっしょり濡れて、シャワーを浴…

ざくろ色した汁経験

題名:ざくろ色した汁経験報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 朝起きると寝具がぐっしょりと濡れていた。あまりにもの出来事で、始めそれはおねしょかと思った。でも、下半身には濡れた形跡がなかった。よく見るとそれはどうやら汗のようだっ…

ザクロが割られる夢を見た

題名:ザクロが割られる夢を見た報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 何日か勤めると、その仕事がいかに自分に向いているのかが分かり始めた。僕は意外とネコが好きなんだろう。そう思えた。特に、何かを連想させたボス格のネコがその集団を仕…

何かを連想させた

題名:何かを連想させた報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 しばらくの僕とリトルの生活は、特に波風もたたずに穏やかだった。本家があった元の土地の借地料で月々のアパート代も心配ない。アパートに越してから別荘が荒れ果ててないか心配だ…

缶詰

題名:缶詰報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 心臓のクロックは、スマホと連動し、同期が、動機となって、動悸させられている。僕は再び息が苦しくなった。「トミヨと逢わせてほしい。トミヨと…。もう一度だけでいい。トミヨと逢わせてぽしい…