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アボガドロ定数とは何か?



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:アボガドロ定数とは何か?
報告者:トシ

 アボガドロ定数とは、自然科学における物理量であり、1811年にイタリア・トリノ大学のアメデオ・アボガドロによる「一定温度、一定圧力、一定体積の気体には、物質の種類によらず、ほぼ同数の原子や分子が含まれる」という仮説から生まれた数である1)。その当時は、それを証明する測定技術がなかったために、仮説とされたが、現在は、シリコン単結晶の格子定数の精密測定に基づいて決定され2)、6.022140857 x 10の23乗 mol-1と定義されている3)。ちなみに、mol-1は、/mol(パーモル)との意味であり、1molあたりを表し、アボガドロ定数は、その1molあたりに6.022140857x10の23乗あるということを示している4)。これを、アメデオ・アボガドロによる仮説の一定体積の気体から捉え直すと、1 molの気体は0 ℃、1気圧(1013ヘクトパスカル)で、22.4 Lの体積を占めることから、そこに含まれる分子の数が6.022140857x10の23乗であることを示す4)。あまりにも膨大な数であるので、パッと理解しにくいが、鉛筆における12本をダースと定義したのと同じく、12を一束として1ダースと見なせば、6.022140857x10の23乗を一束として1molと見なせる5)。また、図の元素周期表で調べると、炭素の原子量は12.01となるが、これは、12.01 gの炭素に6.022140857x10の23乗個の原子が含まれていることを意味する4)。これから、炭素のモル質量は12.01g/molとなる7)。このことから、今後、アボガドロ定数の精度を向上させることで、原子の数を基本として、質量の単位を決める検討もなされている1)。  

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図 元素周期表6)を改図

1) 日高洋: アボガドロ定数はどこまで求まっているか. ぶんせき 2: 72-76, 2005.
2) http://www.kagaku1.kjmt.jp/chap0/Avogadro.pdf (閲覧2016.5.23)
3) http://physics.nist.gov/cgi-bin/cuu/Value?na (閲覧2016.5.23)
4) http://www.chemistry.or.jp/kagakunohi/2014/10/602-1023-mol1.html (閲覧2016.5.23)
5) http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3333399.html (閲覧2016.5.23)
6) http://classical-guitar.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_35b/classical-guitar/periodic210.gif?c=a2 (閲覧2016.5.23)
7) https://www.nhk.or.jp/kokokoza/library/tv/kagakukiso/archive/2013_kagakukiso_21.pdf (閲覧2016.5.23)

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