地底たる謎の研究室

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他人の心の、共有する感覚の事例


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題名:他人の心の、共有する感覚の事例
報告者:ダレナン

 本記事は、基本的にこの記事の続きであることを、ここで前もってことわりたい。

 一般的に面と向かっている相手の表情や行動によって、その相手の意図を少なからず読み取ることができる。例えば、悲しい、苦しい、楽しい、うれしいなどはある程度は人類共通のしぐさでもあり、同じ文化土壌に暮らす人物との対面であれば、その解釈もほぼ一致する。時には、その地の文化によって、その解釈に多少の違いはあったとしても、全世界に発信される動画を含めて、それらコンテンツの意図するところを分け隔てなく読むことができるのは、人類の表出された感覚の共有でもある。それゆえに、SNS(ソーシャルネットサービス)のコンテンツも、全世界でシェアできる。
 一方、SNSなどの手段もなく、距離を隔てた自分と他人との間には感覚の共有はなされない。例えば、相手が見たものを自分が同じように見て、自分が見たものを相手が同じように見る、ことは、まずできない。さらに、SNSを超えるべく、自分が触れたものを相手が同じように触れ、相手が触れたものを自分が同じように触れる、ことはまずない。A地点からB地点という距離が離れた他人どうしとの会話を、何の機器もなく通信することは、現時点では不可能に近い。量子力学的には「非局所性」があり(この記事この記事も参照)、遠く離れたところにある量子間の”spooky action at a distance”(奇妙な相互作用、超常的遠隔作用)が確証され1)、量子間にはテレパシー的な感覚の共有もなされているのかもしれないが、人と人との間には”spooky action at a distance”は起こらないのが、通常である。しかしながら、もしこれがあったとしたら、どうなるのであろうか。それは、先の記事の「一なるもの」の外部への拡大でもある。
 その事例が、ないこともない。ただし、これが映画内であるために、フィクションとなるが、これがうまい具合に表現されていた。その映画が、映画「イン・ユア・アイズ 近くて遠い恋人たち」(イン・ユア・アイズ 近くて遠い恋人たち(字幕版))である。いくつかのこの映画のポスターがあるが、共有する感覚が比較的わかりやすいのが、図になる。映画の題名と同じく、他人の見たものが自分の見たものとなり、会話も行動も、時に”spooky action at a distance”によって、それらが心から共有される。監督はブリン・ヒル氏で、映画監督としては初作品となる方であるが3)、ここで監督に対してとてもいい映画でしたとつぶやきたい。映画のあらすじは、文献4)にあるように「アメリカの南北に離れて暮らす男女の魂がテレパシーによってつながり、お互いの見た物などを共有し合い親しくなっていく様子をファンタジックにつづるラブストーリー」であるが、もしかすると監督自身、あるいは脚本を書いたジョス・ウェドン氏に遠距離恋愛の経験があり、恋人との間に”spooky action at a distance”があったことから、この映画を実現させたのかもしれない。



図 「イン・ユア・アイズ 近くて遠い恋人たち」のポスター2)

1) http://eetimes.jp/ee/articles/1503/24/news125.html (閲覧2018.7.27)
2) https://movies.mxdwn.com/reviews/movie-review-in-your-eyes/ (閲覧2018.7.27)
3) http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=930370 (閲覧2018.7.27)
4) https://www.cinematoday.jp/movie/T0020090 (閲覧2018.7.27)

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