地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

水面に 垂れしこころの 波紋(乱れ)かな。



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:水面に 垂れしこころの 波紋(乱れ)かな。
報告者:ダレナン

 本物語は、この物語の続きです。

 僕の英語力を活かしたその営業力は、2足のわらじ(この物語)として、昼に勤めた企業でも評価された。いや英語力だけではなく、やはりイギリス人であることが功を奏したのかもしれない。ある意味、実績はなくとも、イケメン(たぶん)な外国人という優遇的な措置枠であり、次第に僕は、そのたぶんに持っている天性的な営業力をも発揮した(のであろう)。ただ、年齢にして、もはやアラウンドではないフォ-ティ超え。異国での新たな職に就くには過酷。それでも、大手の会社でもある○○株式会社の庶務課の彼女は、いつも僕に対して何かと好意的であった。その彼女に、小一時間ばかり小言を聞き、こう言われた…。

庶務課の彼女:「どうもこうもないわよ。ガエールくん、ちょっと聞いてくれる?」

「はいはい」

庶務課の彼女:「昨日さ。友達とラーメン屋にいったんだよねー。そしたらさー、ラーメンはまずまず、まぁ場合によっては、まずぅだったけど我慢して食べてたの」

「ふむふむ」

庶務課の彼女:「でもね、いっしょに頼んだギョウザがいつまで経ってもこないのよ」

「ふむふむ」

庶務課の彼女:「そんで、ラーメン食べ終わる頃に、「あのー、ギョウザ、まだですかっ?」って聞いたらさ、その店主、なんて答えたと思う?」

「えっーっと」

庶務課の彼女:「「忘れてました」よ。「忘れてました」。ばっかじゃない。もう、まずぅな上に、「忘れてました」って。それってどうなの。もう、あんな店、二度といかない」

 そう言えば、昨晩の営業の時、久しぶりに注文があったザ・ニンニク焼餃子の、客から注文をすっかり忘れていた。忘れていたのだ。だから、彼女の、その庶務課の彼女が言う店とは、その店とは、2足のわらじを履いている、僕の、僕の、猫ラーメンのCEOとして、僕の店…、だったのだ。
 
(水面に 垂れしこころの 波紋(乱れ)かな。 ガーン(図))



図 心情1)

1) https://www.pinterest.jp/pin/737745982693955979/ (閲覧2020.1.4)

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