題名:性(サガ)
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
叔母さんに電話しても、受話器を取ってくれるも、一向に話してはくれない(この物語)。叔母が豹変しているのも分かった。あの事件と関係があるのだろうか。このままではらちが明かない。ちらちらと小雨が降る中、僕は一つの案を思いついた。そうだ、叔母さんに身の回りに起きていることを正直にしたためればよいのだ。手紙か何かで。そこで、叔母宛に手紙を書いた。
Dear 叔母さん,
叔母さんの提案のおかげで、ここ日本の大阪に来ることができ、満喫した生活を送っています。そこで感じたことは、随分とイギリスとの食生活の違いです。それを知ることは、やがてNakajo家の執事になるために重要なことだと思っています。ふと、ある時、ラーメンという食べ物を知りました。そして、猫ラーメンという店で、僕はラーメン道に目覚めたのです。その店で、今、従業員としてそのラーメン道を極めるべく、その極め道、極道なおやっさん(この物語)の下で修業しています。
おやっさんはとてもいい人です。嫁さんに対して深い愛があって、それがスパイスとなって、ラーメンはこの上もない美味です。ただし、おやっさんの嫁さんは、留学していた先のイギリスで行方不明だそうです。かつて留学していた先のイギリスのホームステイ先は、ピクスタリア・メレーム(Pixtalia Merame)さん宅で、おやっさんの嫁さんの元の姓は洋行だったことから、イギリスではピクスタリア・ヨーコ・メレーム(Pixtalia Yoko Merame)って名乗っていたそうです(この物語)。叔母さん、知っていますか。もちろんMerameさんは、知っていますよね。叔母さんがよく「血筋の違いには、十分、気をつけなさい(この物語)」って言っていた、たぶんそのMerame家の人です。
僕が24か25歳のころ、よくリヴァプールの家を出て、ロンドンに遊びに行って、粋がっていましたよね(この物語)。実はその時代に、僕は、もしかすると、おやっさんの嫁、Pixtalia Yoko Merameに出逢っていたのかもしれません。その時のことをよく覚えているのですが、彼女に出逢った時、その甘い匂いに意識が混濁し、彼女の首筋に噛みついたのです。彼女は倒れ、昏睡状態となって(この物語)、僕自身がその後に気づいた時に、彼女の足取りを追いましたが(この物語)、その結果はID非公開の回答さんの通りです。
なぜ彼女に、もしかしておやっさんの嫁だったかもしれない人の首筋を自然に噛みついてしまったのか、今でもその理由が分かりません。でも、ここ最近のここ○○市における殺害事件は、夢でなく、僕の性(サガ)ではないかと、思い始めています。叔母さんなら、Gaeele家の秘密を教えてくれるに違いない。僕の性(サガ)を教えてくれるに違いない。そう思い、手紙を執筆しました。
叔母さんに愛を込めて Eiigoより
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