地底たる謎の研究室

3000km深から愛をこめて

すいさいがのようにとけあって



「宇宙コロニー( Off-world colonies )での新しい生活が貴方を待っています。チャンスと冒険に満ちた黄金の土地に、再び巡ってきた好運。」 “A new life awaits you in the Off-world colonies. The chance to begin again in a golden land of opportunity and adventure.”

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題名:すいさいがのようにとけあって
報告者:ダレナン

 本物語は、この物語の続きです。

 びじゅつかんのうけつけで、ケイコさんはちけっとをにまいだした。それは、まちがいなくケイコさんとぼくの、ちけっとだった。
 あこがれのじょん・しんがー・さーじぇんとのてんらんかい。ぼくは、えといえども、ほんとうのあこがれのひとにあうことで、どきどきしていた。でも、そのどきどきは、もしかしてケイコさんがいるからかもしれない。ケイコさんのほうも、どうやらどきどきしているようすが、てにとるようにわかった。
 ぼくはそっとてをのばし、ケイコさんのてをにぎった。ケイコさんはすこしだけびっくりしていたが、そのままぎゅっとてをにぎったまま、てんじしつにおたがい、なにか、きもちをおなじにするかのように、てんじしつにはいった。しんぞうのこどうがおたがいのてからつたわるぐらいにどきどきしていたのがわかった。でも、ふたりともそのこどうが、どうちょうしあうかのように、なにかがふれあっていた。そうだ、ぼくはケイコさんとむすばれるうんめいにある。そうかんじた。ことばはなくとも、ケイコさんもそうかんじていたみたいだった。じょん・しんがー・さーじぇんとのえをみていくたびに、かたくおたがいにてをにぎりしめ、ぼくたちは、ほんとうにひとつになっていたみたいだった。ふたつではなく、むすばれたひとつだった。どきんどきんとたかなるこどうも、てからつたわるしんどうも、まったくふたり、おなじだった。
 びじゅつかんをでて、そのまわりでさんぽしていると、ケイコさんがこういった。

「やっぱり、いいね。じょん・しんがー・さーじぇんと。かんどうしちゃった。キッペイくんとここにこられて、なんかぎゃくによかったかも…」
「ぼくもそうおもった…」
「ケイコさん…」
「うん?…」

 たぶん、おたがいにそうなることがきめられていたかのように、ぼくたちは、そのばでしぜんにきすした(ず)。すいさいがのようにとけあって、もうはなれられない。ケイコさんとは…。

「もしかして、まだ、よってる?」
「ぜんぜん」
「えへっ」
「えへへっ」



ず した1)

1) https://www.pinterest.jp/pin/166070304988997374/ (閲覧2020.6.19)

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