題名:レンゲの中に踊るスープの恋(レン)気
報告者:ダレナン
本物語は、この物語の続きです。
「おっ、いらっしゃい」
のれんをくぐると(この物語)、気前のよさそうなラーメン屋のおやっさんが快く迎えてくれた。店内の雰囲気もわるくはない。そこで、とりあえずラーメンを頼んだ。
「ラーメン一杯、お願いします」
「あいよ」
カウンターに座り、おやっさんの手つきを眺めると、かなりのラーメン職人であることが分かった。作っている最中の気合も十分に感じられた。手際も湯切りも完璧、まさに理想としていたおやっさん。修行をするならここだ、という直観は間違っていなかった。後は、味。肝心のラーメンの味である。
「はいよっ、ラーメン一丁」
ラーメン自体は、オーソドックスであった。しかしながら、丼の中のスープの色、具の配置、麺の収まり方、すべてが熟練したものを感じた。スープの香りから、このスープは魚介ベースのしょうゆ。まさに、僕好み。そうして、十分にその存在感を鑑賞した後、レンゲでスープを一口味わった。
(うまい。めちゃうまい。これぞまさにレンゲの中に踊るスープの恋(レン)気やー。でも、恋(レン)と呼ばずに、ここを恋(こい)と呼ぶと、コイケやー。やっぱラーメン大好き小池さん(図)やー) その後に、箸を取り、麺をすすった。(完璧なゆで加減。これぞ、すばらしーtechnique(tekˈniːk))
図 ラーメン大好き小池さん1)
「あんちゃん、外人さんみたいやけんど、えらいうまそーに食べるなー。おたく、ラーメン好きか?」
「はい、めちゃんこ好きです。とっても、うまいです」
「そうかそうか(にっこり)。で、あんちゃんはどこの国から来たんだい?」
「イギリスです。イギリスのリヴァプールです」
1) https://middle-edge.jp/articles/5cC6z (閲覧2019.12.19)
From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。