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題名:チーン報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 そして、再び(もう、いい加減にベンチから立って、生しょうが入り手もみ若鶏もも竜田揚げを、はよ、わたしに頂戴よ~)と妻シズコの声が頭で響く。同時に、頭の中でブリキの太鼓をたたいているかのようにがんがんとする音も鳴り響いていた。そのちぐはぐな状況にめまいがして、僕はベンチからどうしても腰を上げることができなかった。 目の前にはハトが何かをついばんでいる。ハトは、くるっくーと鳴いていた。その鳴き声は、ニワトリとの違いを鮮…
…いうことなんだ? PayPayの履歴とあなたの残高は、酷にもそれを示していた。 そうして、いろいろなことを年取るたびに、目の前の風景も退色し、かつての職場も多くの人が退職し、中には無職のまま、人生の墓場で透明となる。透明人間が現れ、そして、消える。でも、誰にも見えない透明人間はこの世にいないのと同意義だった。 そうだ。かつて、透明人間の小説を書いたことを思い出した。原稿用紙にして5枚ほどだったろうか。あの時から比べると随分と成長した。今なら、何枚でも書ける。ただ、何枚書こうと…
…ill think about you報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 僕は永遠にクミちゃんのことを忘れるはずがない。繰り返し、繰り返し、繰り返して、何度も反芻する。そして、反芻することで記憶が固着する。 記憶がタンスなら、クミちゃんという引き出しはすでに用意されている。そこに、たくさんのクミちゃんとの思い出が仕舞われていた。それと同時に、同じ時代に流れていたBabyface?も終われている。 えっ、終い?。仕舞われているは、終われている。そんなもんなのか。 …
題名:Babyface?報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 ”くっくどぅーどるどぅ”が本当に僕自身なら、僕も彼と同じく、ヒヨコからニワトリへと成長した。今の僕は、そう言えるかもしれない。僕は、すでにかつての仕事の業種も変わり、以前のように不安定な精神的な日々は送らなくなっていた。妻シズコとも、何とかうまくやっている。 でも、何かが足りない。Verse 2: Babyfaceで、彼Babyfaceはこう伝えている。I thought I'd never love …
題名:ヒヨコからニワトリへと成長した。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 伊香保温泉で妻を探してもその足取りは、結局は追えなかった。ただ、その後1週間ほどで妻はふらりと家に帰ってきた。「どこに行ってたの?」と聞いても特に返事はなかった。その時、妻は振り向くなり、開口一番こう言った。「ダリオくん、浮気してたでしょ、ワカモト・クミと」。何も言い返せなかった。(でも、浮気ではなかった、本気だったんだ)、と言い返そうとしても、言葉がのどに詰まっていた。僕は、決して浮気じ…
題名:疑惑による有罪報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 眠りに落ちた。そして朝になり僕は目が覚めた。しーんと静まり返った朝だった。いつもなら、カチャカチャと朝食の準備をする音やゴトンゴトンと洗濯機の回る音がする。でも、今日はやけに静かだった。キッチンに行くと、そこに妻はいなかった。そっと、妻の部屋を覗いた。まだ、布団の中だった。「どうしたの、体調悪いの?」「少しだけ…」「風邪?」「そうじゃないけど、疲れているみたい。今日、会社休む」「分かった。代わりになんか朝食…
…イネケンでもなく、Pabst Blue Ribbonでもなかったが、Grolschとしてオランダのように飲めば飲むほどいい感じにすべてを失うことが出来た。そうして、気がつくと、僕は、そのクミちゃんとの三日間のすべての出来事がすっかり頭から欠落していた。 僕は、今日一日、何していたんだっけ…。そうだ、今日は、サメジマさんに叩かれたんだっけ。 僕には無理だ。もう、これ以上、無理だ。 こんな仕事もう続けられない。こんな仕事辞めたい。辞めたい。 シズコにそのことをちゃんと伝えなきゃ。…
題名:とても険しい目報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 (間違いなく、僕の分身だ)。 僕たちは、同じような夢を見ていた。(でも、本当は、彼は、分身じゃない、僕自身なんだ)とクミちゃんに告げようかと思った。それでも、結局、僕は、クミちゃんの話に対して、「分身か…、なかなか面白い夢だね」、としか答えられなかった。 …、部屋の奥で光っているあの二つの目がきらりと光っている。口をうっかり滑らそうものなら、そのつるはしで頭をぶち抜くぞという態度を、彼”くっくどぅーどるどぅ…
…okにしろ、Instagramにしろ、Youtubeにしろ、ダンスの上手な人はたくさんダンスの動画をアップロードしている。でも、意外と奇妙なダンスは目を引いた。上手ではないが、奇妙だ。彼のダンスは、そんな類のダンスだった。 くっくどぅーどるどぅが、踊ってる。 「タケヒサさん、すごくよかった…」 クミちゃんは、そうつぶやいた。僕もそうだった。 大好き人と結ばれるのは、肉体だけではない。心もつながるんだ。それを実感していた。 「あったかい…」 「うん。そうだね」 しばらく僕たちは…
題名:白銀の湯報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 肌を確かめると、クミちゃんがそこに居るのが実感できた。僕とクミちゃんの肌が溶け合うように、僕はクミちゃんのあらゆるところをまさぐった。 ずっと離れたくない。クミちゃんのことが大好きだ。とっても大好きなんだ。 時折、もらす吐息は、特別なにほひは、僕にその想いを強くさせた。 再び、僕は顔を上げて、クミちゃんを見つめ直し、その唇に唇で触れた。薄暗い明かりの中で、クミちゃんはにこりと笑い、「タケヒサさん、大好き…」と抱き…
…と昔に、僕がどこかで覚えているにほひだった。「明かり少し消そうか?」「うん、お願い…」Let’s dim the lights, I wanna make love to youOnly thing I wanna doI wanna make you feel good, feel good 僕は薄明りの中でもクミちゃんのすべてを一つずつ一つずつ確かめるように、丁寧にその肌に触れていった。From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。
…ding you back, babyI know you like, the mood, so go give it up, baby その踊りはまさにRINIかなったBedtime Storyのようだった。このフレーズは以前、どこかで使ったような、それでRINIかなった、であったとしても、このBedtime Storyには、僕は愛も変わらず、feel so goodだった。何度も何度も、そして何度も使ってもいいだろう。一度使ったから使えない。そんな器量の狭いことはこの際、…
…ieved in magic or that wishes could come trueBut your very first kiss changed all thisSomething only you could doYou made me a believerYou made me trust againYou showed me there's a pot of gold at every rainbow's end1) https://genius.com/Jo…
…力の違い。それとも才能の違いなのか。いずれも違うように思え、いずれもそうであるかのようだった。 僕はいささか嫉妬している。自分のふがいなさに、比べようもない途方もない頂きに、目がくらんだ。1) https://dic.nicovideo.jp/a/バフォメット (閲覧2020.11.26)2) 小池真理子: 瑠璃の海. 集英社. 2017.3) 小池真理子: 冬の伽藍. 講談社. 2002.From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。
題名:僕たちの神さま報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 「クミちゃん。来週じゃなく、今すぐ温泉に行こう。緊急事態なんだ。僕には、もう、クミちゃんしかいない。クミちゃんと一緒じゃないと僕はどうにかなりそうなんだ。今すぐ温泉地に行こう」 クミちゃんの手を握りながら訴えた。少しばかりどうしていいか迷っていたクミちゃんだったが、すぐに、「タケヒサさん。ちょっと待ってて」 そういって、クミちゃんは奥に消えた。かと思うと、すぐにその後に、「タケヒサさん。大丈夫。行こう…、わ…
…かに、そこを覗くと、Anastasia YudenkovaとしてPHELIANはそこでFUCK YOUしていた。「Lost…、そして、Fuck you…」 僕は、あの日の夜の奇妙な夢を再び思い出していた。「打て、打つんだ。くっくどぅーどるどぅ」「うてにゃい」「打て、打つんだ」バシバシ。 こけこっこーのニワトリは、くっくどぅーどるどぅのヒヨコをビンタした。バシバシ、バシバシ。何度も往復でビンタした。「そうだ、浮かれてた。あの次の日に、朝から仕事で大失態をやらかした僕は、サメジマ…
…光景の繰り返しで、Canonのコピー機が排出する用紙と全く変わらない様相が現れていた。 そうだ。人生なんてたかだかコピーに過ぎない…。文章もそうだ。誰かに影響を受け、それに準じて僕もさもその恩恵に権威のようにふるまっている。でも、それはコピーだ。劣悪なコピーだ。そんなにコピーする・しているだけの人生を、何を急いで、どこに行くのだろうか。彼らは…、そして、僕は…。 僕は、しばらくプラットフォームで行きかう人々の光景をずっと眺め続けていた。 僕が存在しているこの時間帯には何か意味…
…に挟み、Thursday Afternoon(木曜の午後)をこれでイーノとばかりに耳に流した。 しばらくそのまま眠っていたようだった。突如、幹内の、高崎駅に着くアナウンスに目が覚めた。Bluetooth ワイヤレスイヤホンからは、その流れを断ち切るようにThrough The Painとして、シズコの痛みに似た声が頭の中で響き鳴っていた。She told meShe showed me …Could you realley love her through the pain?…
題名:伊香保していた報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 駅構内のトイレで、鏡の中の自分を見て、まるで浮浪者だ、一端出直す必要がある、と思えた。本来の僕は、比較的綺麗好きなはずだ。こんな格好をしていることに平気になった自分を、自分自身で驚愕した。それは何かが戻りつつある予兆だった。だから、もう一回、家で仕切り直すことも必要だった。そう感じた。 家に戻ってから、僕は顔や体の一つ一つを確認した。かなり痩せてはいた。でも、目には生気が戻っている。僕には、シズコを探すとい…
題名:まるで浮浪者報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 「いずれ肉は腐る。」かのように日々を過ごしていた僕は、何かに急き立てられるかのように、ありとあらゆる写真やデータを家探ししていた。そして、僕は妻シズコとの歴史をなぞっていた。その時、気になる写真が見つかった。それは、シズコの会社の慰安旅行の写真だった。確か、その年に入社した新人も引き連れての旅行だったはず。 シズコの会社は、比較的小さな広告代理店だった。だから、シズコは慰安旅行のたびに、帰ってきてはそれらの写…
題名:いずれ肉は腐る。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 抹消を望んでいても、結局、考えることは人との関係だったりする。だから、もう、それはうんざりなんだと思いつつ、そういう独りの状況に陥ると、結局は今まであった人とのやり取りをやっぱり考えている。 人は独りでは生きては行けない。なぜなんだ。”なぜ”なのだろうか。 永遠の解答を求めていた僕は、日が経つにつれて次第にその”なぜ”に気づきはじめた。 だから、なんだか腐敗臭がするのだ。腐敗臭が…だ。もしかして、僕が殺し…
題名:永遠の解答報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 永遠の愛なんて存在しない。 誰もが知っていることだ。でも、その時、その愛が永遠なら、どれだけずっと幸せでいられるのだろうか、と僕は考える。シズコとクミちゃんを通して、僕はそれを考えた。答えが出ない。それは、ぼきゅは、ばきゅんと、ころした。からだ。 僕は仕事に行かなくなったまま、布団の中でうずくまっていた。時折、チキンラーメンを食べるも、それ以外は、ほとんど部屋の中でうずくまっていた。妻へのLINEも相変わらず既…
題名:永遠の愛なんて存在しない。報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 人によって好みは異なる。僕が顔を見上げ、その存在を認識した時から、僕の中で、クミちゃんは輝きだした。それまでにも、彼女は受付にいたはずだった。でも、始めて、何かが結びついている、そう思えたのはなぜ、なんだろうか。それを実感した日以来、クミちゃんの存在は、僕にとって特別になった。“豊かでなめらか、そして温かみのある声”。どうしようもなく僕の心は震えた。 そういえば、シズコもそうだったのかもしれない…
題名:“豊かでなめらか、そして温かみのある声”報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 次の日に出社すると、臨時の人事異動の交付があった。僕は営業2課に配属されていた。サメジマさんは課長に昇格していた。人事的には僕は降格で、サメジマさんは昇格だった。そして、僕がかつて担当した新人は、営業2課の係長になった。いわば彼は、僕の上司になったわけだ。その他の2課の周りもすべて彼の息がかかった人物ばかりだった。「えー、今日から営業2課の係長になった、フジイです。宜しくお願いしま…
題名:ヘリの音報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 それでもまだ、その時はシズコとの会話は少しはあった。今日の仕事で、あったことを話した。成績のことも話した。「そんなこともあるわよ」と妻は慰めてくれた。「明日、帰り遅くなる?」、「いや、たぶん明日も早いと思う」、「じゃあ、久しぶりに夕飯、何か作っとくね」とシズコは言った。その心遣いがうれしかった。 翌日は、少しばかり仕事にも精が出た。そういえば、結婚当初はこんな気持ちで仕事に取り組んでいたような気がした。仕事では、…
題名:これで、十分じゃん報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 それからたぶん1週間近く眠り続けた。起きていても、体が動かず、眠ったように意識がぼんやりしていた。体がまるで布団と一体化したような、そんな感じでもあった。何度か、スマホに連絡が入っている。たぶん、会社からだろう。それも、ある時を境にぱったりなくなった。これで僕は間違いなく首だ。解雇だろう。 あれからシズコも帰ってはいない。彼女はどこに行ったのだろうか。 そうだ、クミちゃんからは連絡があったかもしれない。…
題名:軍の命令報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 人をかばうことが無駄骨な部署だった。毎月毎月、誰かが倒れ、そして補充される。生き残った者のみに勝利があり、勲章がある。今や勲章のあるサメジマさんと言えども、心の中では僕に対して本音では(働けよ、お前はよー)だろうことも予想できた。誰もが倒れた僕に視線が冷たかった。そう、誰かが倒れれば、誰かがその仕事をカバーしなければいけない。かつての僕はそうだった。誰かの損失のカバーをしていた。でも、今や自分自身がカバーできなか…
題名:僕が殺してしまったんじゃないか報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 眠ったか眠らなかったか分からないうちに、朝になった。窓から日が指し、時計を見るとすでに6時になっていた。 もしかして帰ってきているかもしれない、起きてからすぐにシズコの部屋に向かった。でも、そこにあったのは、昨日と同じようにもぬけのからの布団だった。シズコの名前を呼んでみた。何も返事がなかった。僕は嫌な予感がした。きっとクミちゃんもいない。 気分を整えるために、僕はいつもよりも丁寧に歯を磨き…
…発信している僕に対して、二人は受信していないし、二人だけでなく、今や誰も答えていない。僕は、限りなく独りぼっちだった。Scarp(急斜面)を降りるがの如く、僕は足を滑らせている感じがした。 二人…? 二人…? 二人…?ぼきゅがやったんだ。しじゅこしゃんは、ぼきゅが、ころしゅたんだ。「貴様。それでも軍人か」ばきゅんと、ころしゅたんだ。「貴様。それでも軍人か」だきゃら、ぼきゅが、ころしゅたんだ。From ここから。© 2015 This is 地底たる謎の研究室 version。
題名:ぼきゅがやったんだ報告者:ダレナン 本物語は、この物語の続きです。 自宅近くの駅に着いた。相変わらず僕の冷汗は止まらなかった。他人から見ると、僕の顔面はかなり蒼白していたに違いなかっただろう。まるで、今すぐにでも倒れる病人のように。 駅を出てふらふらと路地を歩きながら、いつもの3倍の時間をかけて家まで向かった。家の前までくると、自分の家が真っ暗だった。その暗闇の向こうから、その雰囲気はさっきの地下鉄のトンネルの奥底を思わせた。何かがいる。家には何かがいる。まるで僕の家の…

